サイトマップって、作ってますか?
サイトマップとは、サイト内のページをリスト形式に表したもので、サイト全体の目次のような機能をもっています。
サイトマップはSEOに効果が無くなったのでいらない、という話もあるようですが、実際のところどうなんでしょうか?
今回の記事では、サイトマップは実際作るべきなのか、それともいらないのか、SEOへの影響や本質的なことも含めて、書いてみたいと思います。
サイトマップはSEOに影響なし?










サイトマップはユーザビリティの改善に効果的ですが、最近ではSEO的な効果は無いという意見もよく聞きます。
そもそも、サイトマップがSEOに効果がないという話は、どこからきているんでしょうか?
おそらく、Googleのジョン・ミューラー氏がGoogle+で発した、このコメントからきているものと思われます。
特に、サイトやユーザーにとって役立つのならHTMLのサイトマップを利用するのはいいことだ。だがほとんどのサイトはSEOのためにはHTMLサイトマップを近ごろでは必要としていない(すべてのページを私たちは普通はクロールできるし、XMLサイトマップの助けを得られる)。なので、私ならわざわざ作ったりはしない。
引用:海外SEO情報ブログ
ちょっと分かりにくいかもしれないので、簡単に解説してみたいと思います。
以前は、検索エンジンがサイトをクロールするのに、HTMLのサイトマップを訪問して、そこから未検出のページを探し出すこともある、と言われていました。
しかし、ジョン・ミュラー氏のコメントで、これが否定された形になったわけです。
つまり、Googleの超優秀なクローラーは、サイトマップなんかなくたって全部クロールできますよ、オレならHTMLサイトマップなんて作らないね、ハッ!
と言っているんですね。

Googleのキーマンが言うんですから、実際にSEO的な効果は無いとも言えるかもしれません。
ただ、ここで注意したいのは、SEO的な効果が無いと言われているのはHTML形式のサイトマップで、XML形式のサイトマップにはSEO対策に必須なので、ごっちゃにしないようにしてください。
HTMLとXML、二種類のサイトマップについて
サイトマップには、HTMLとXMLの2種類のサイトマップがあります。
2つの違いについて、簡単に説明します。
まずHTML形式のサイトマップですが、こちらはユーザーがサイトを訪問した時に、回遊しやすくするために作られるサイトマップです。
一般的には、各ページのタイトルがツリー状に表示されていて、ユーザーが見た時に、目次のような感覚でサイト全体の構造が確認できます。
時間ですよのHTMLサイトマップ
また、ページタイトルをクリックすれば、そのページにJUMPできる作りになっています。
HTMLサイトマップは、ユーザビリティの向上を目的として作成されます。
もう一つは、XML形式のサイトマップですが、HTMLがユーザーのためのサイトマップなら、こちらは検索エンジンのためのサイトマップといったところです。
簡単に言えば、検索エンジンに対して、サイトの構成や更新時期などをわかりやすく伝えるために作るもので、クローラーにサイトの情報を正確に伝えることが目的になります。
クローラーって何?
クローラーっていうのは、Web上のデータを収集する検索エンジンのロボットのことです。
クローラーが集めた文章や画像、動画などのデータから、検索データベースが構築されています。
で、このクローラーって全てのWebページをもれなく巡回できるわけではなく、またページの頭から順番に全部見てくれるわけでもありません。
なので、クローラーが巡回しやすいように、工夫してあげる必要があり、その工夫のためのひとつがXMLサイトマップの作成です。
検索エンジンに対する最適化になるので、XMLサイトマップはSEO対策として効果がある、ということですね。
サイトマップの必要性について
ここまでの記述で、HTMLサイトマップにSEO的な効果はない、という考え方が主流ということを述べてきました。
しかし、ジョン・ミューラー氏の発言を短絡的に受け取って、SEO的な効果が無いなら必要ない、と考えてしまうのはどうなんでしょうか?
そもそも、SEOの本質は、Googleとユーザーの両方に対して、利便性の高いコンテンツを提供することにあるはずです。
それに対して、Googleのクローラーには影響ないからSEO効果は無い、と断言してしまうのは極論すぎるし、僕としては少し違和感を感じてしまいます。
以前のSEO対策は、「検索エンジン」に対する最適化、つまり、Googleにのみ焦点が絞られた対策とも言えました。
それが、ユーザーを置き去りにした自演リンクを施したサイトが、検索上位を占めてしまう要因になったんじゃないかと思います。
そしてその結果Googleは、ユーザーのためにならない、低品質な被リンク対策だけで上位表示していたサイトを、アップデートで次々と飛ばしていったわけです。
Googleの理念は、以前から一貫しています。
それは、徹底したユーザーファーストの考え方です。
ですから、HTMLサイトマップにSEO効果はない、と考えるのではなく、ユーザーの利便性を高めることで、本質的にSEO対策をしている、と考えるのも良いんじゃないかと思うんですね。
実際、この「時間ですよ」でもサイトマップへのアクセスはそれなりにありますし、ユーザーの利便性を考えれば、やはり必要と感じています。
まあ、なにが言いたいのかというと、面倒がらずにXMLとHTML、両方のサイトマップを作るのをオススメしたいということです(笑)
ワードプレスを使っているなら、プラグインで簡単に設定できますしね。
HTMLサイトマップの作り方
HTMLサイトマップは、こちらのプラグインを使うと簡単に作成することが出来ます。
このプラグインは一度インストールして設定してしまえば、あとは記事を更新するたびに、自動でサイトマップを生成してくれるというスグレモノです。
詳しい使い方やインストール方法については、別記事で解説しているので、こちらをご覧ください。
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XMLサイトマップの作り方
XMLサイトマップも、HTMLサイトマップと同様に、WordPressならプラグインで簡単に作ることができます。
使うプラグインはこちらです。
上述のとおり、XMLサイトマップはクローラーを回遊しやすくし、SEO対策にも有効です。
逆に言うと、XMLサイトマップを送信しておかないと、インデックスされるまでにものすごく時間がかかってしまいます。
PS Auto Sitemap同様に、一度設定してしまえば、自動でサイトマップを作成してくれるし、サーチコンソールに一度登録してしまえば、検索エンジンへの送信も自動でやってくれます。
忘れずにプラグインをインストールして、設定しておきましょう。
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最後に
いかがだったでしょうか?
サイトマップのプラグインは一応入れているけど、何のために作っているのか分からない、という方も多いと思います。
しかし、サイトマップはユーザーにも検索エンジンに対しても、利便性を高めるために大事な部分です。
以前のSEO対策と違い、今は検索エンジンだけに施策を打ってれば良いというわけではありません。
今のSEO対策では、ユーザビリティはとても重要になってきていて、「検索エンジン」と「ユーザー」のどちらにも最適化していく必要があります。
ですから、HTMLサイトマップはSEO効果が無いから要らない、という考えは極論だと思っています。
もちろん、HTMLのサイトマップが無ければユーザビリティの低下につながる、というのも極論で、実際のところは「あれば役に立つ」程度かもしれません。
しかし、やれることはやっておくのがSEOの基本ですし、そういった「おもてなしの心」を忘れないことが、結局はSEO評価の高いコンテンツになるということは間違いないと思います。